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本店を移転した際の7つの手続きを効率的に片付ける全手順

本店を移転しました。

私は自宅で仕事をしているため、登記上の「本店所在地」は自宅です。
(節税のために法人化しているけど、実質は個人事業主みたいなものです)

そんな私が自宅を引っ越す場合、本店所在地の「変更登記(移転登記)」が必須となります。

本店所在地の変更は、法務局で移転登記をすれば完了!とはならず、税務署、年金事務所、都道府県事務所などなどの行政機関にも届出なければならない。

あわわわ、、、何から手を付けたら良いかさっぱりわからない!

これは、レッド●ルを5本、用意しておこう。

本店所在地の変更登記-001※私本人ではありません。

ということで、私が行った全手順をまとめておきます。

さあ、今日のミッション!

会社(本店)を移転したら2週間以内に移転登記せよ!その後速やかに各届出を完遂せよ!

かなり面倒そうだし、まったく利益を生まない作業だけど、やるしかない。

どうせやらなければならないのなら、せめて効率的に片付けていきましょう!

1.移転登記や各届出の期限は?

今日のミッション、大筋の流れは次の通り。

  1. 法務局で移転登記して「登記内容(登記事項証明書)」を変更。
  2. 変更された「登記事項証明書」を添付して各行政機関に届出。

つまり、法務局での移転登記ありきですが、この移転登記の期限は「移転した日から2週間以内」と定められています(会社法による)。

(変更の登記)
第九百十五条 会社において第九百十一条第三項各号又は前三条各号に掲げる事項に変更が生じたときは、二週間以内に、その本店の所在地において、変更の登記をしなければならない。

(他の登記所の管轄区域内への本店の移転登記)
第九百十六条 会社がその本店を他の登記所の管轄区域内に移転したときは、二週間以内に、旧所在地においては移転の登記をし、新所在地においては次の各号に掲げる会社の区分に応じ当該各号に定める事項を登記しなければならない。

出典: 会社法(要点だけ抜粋)

同法第九百七十六条によれば、これを怠った時は100万円以下の過料に処される場合がありますので肝に銘じておきましょう。

但し、上記の過料には勿論注意しなければなりませんが、問題はそこではありません。

後工程である各行政機関への届出期限の中には、「2週間以内」よりも早く到来するものがあるということです。

届け出先 届出期限
法務局 移転した日から2週間以内
税務署 異動後速やかに
※登記事項証明書の添付不要
年金事務所 事実発生から5日以内
都道府県税務事務所
※埼玉県
原則として変更の事実が発生してから10日以内
市区町村
※さいたま市
変更が生じてから30日以内
労働基準監督署 変更のあった日の翌日から起算して10日以内
※登記事項証明書の添付不要
ハローワーク 変更のあった日の翌日から起算して10日以内

最短は年金事務所で、事実発生(移転した日)から5日以内に届出をしなければならない。

、、、マジか?

法務局での移転登記(変更登記申請→反映→登記事項証明書の取得」だけでも3~4日はかかるのに。

というわけで、各期限をきっちり守るか?ある程度守るか?は個々人の判断に委ねます
(頑張れば5日以内に届出ることも可能だと思いますよ)

、、が、「変更後の登記事項証明書の添付」を届出の条件とするなら、もう少しお含みいただきたいところです。

愚痴っていても進まない。次項から、ひとつひとつ順番に片付けていきましょう。

「登記事項証明書」とは?

法務局は、登記事務をコンピュータで処理しているところと、紙で処理(保管)しているところとに分けられます。この内、コンピュータで処理している法務局で発行される登記内容が記載された証明書を「登記事項証明書」と言います。
一方で、紙で処理している法務局で発行されたものを、登記簿謄本などのように言います。古いサイトや書面では登記簿謄本などのように記載されていますが、同じものです。
当ブログでは、「登記事項証明書」で統一しています。

2.法務局での移転登記

2-1.移転の種類をチェック

「移転先」や「定款に定められている内容」によって、移転登記の手順が少し異なります。

大きく分類すると下表(A)~(D)の4種類です。どれに該当するかをチェックしてください。

現在の法務局の管轄内に移転する場合
├同じ市区町村内に移転
│ ├定款上の本店所在地が最小行政区画までしか記載されていない(A)
│ └定款上の本店所在地が所在地まで記載されている(B)
└異なる市区町村に移転(C)
現在の法務局の管轄外に移転する場合(D)

※法務局の管轄は法務局の公式サイト内「管轄のご案内」ページにて確認できます。

補足:定款に記載する本店所在地

上表の(A)(B)の違いについて補足します。

本店の所在地は「絶対的記載事項」であり、定款に絶対に記載しなければなりませんが、その記載方法は2種類あります。

一つ目は、最小行政区画(市区町村レベル)まで記載する方法。※上表の(A)に該当
例)埼玉県さいたま市浦和区

二つ目は、具体的な所在地まで記載する方法。※上表の(B)に該当
例)埼玉県さいたま市浦和区○○町1-2-3

補足

定款を作成や変更する場合には、(A)の最小行政区画までの記載をお奨めします。
上例の(A)であれば、浦和区内から浦和区内の移転であれば定款を変更する必要がないからです。特に私のように自宅を本店としている場合、移転が頻発するかもしれませんし。
言い換えると、(B)(C)(D)の移転の場合、同時に定款を変更する必要が発生します。※登記上は具体的な所在地まで登記しなければならないため、定款の記載内容にかかわらず移転登記は必要です。

2-2.変更登記申請書の作成(ひとりでできるもん)

結論から言うと、私はウェブサービス「会社設立ひとりでできるもん」を利用しました。

「会社設立ひとりでできるもん」とは?

株式会社ユーモアプラスが運営するウェブサイトで、会社の設立や変更にかかる登記などの申請書類をオンラインで作成することができます。
今日のミッションに必要な「変更登記申請書」を作成することができ、それを法務局に持ち込むだけです。
サイト会社設立ひとりでできるもん

変更登記申請書などの申請書類は、少し調べれば自分で作成できると思います。

私も、自分でやってやろう!自分でできるもん!と最初は色々調べていました。

でもね、「ひとりでできるもん」の利用料金が思ったよりも安かったため、手間暇と時間をお金で買った次第です。

「ひとりでできるもん」利用料金の一例
本店移転登記(同管轄) 5,400円(税込)
本店移転登記(管轄外) 7,560円(税込)

「ひとりでできるもん」を利用する場合も、上表(A)~(D)のどの種類の移転に該当するかを事前に理解しておくと作業がスムーズです。

補足

自宅が本店所在地の場合、役員の住所の変更登記もしなければならないため、合わせて作成し、変更登記しました(本店移転登記と役員の住所変更登記はひとつの書類で申請できます)。

役員の住所変更登記 3,240円(税込)

「ひとりでできるもん」で会員登録(無料)して、変更登記申請書などを作成して、印刷して、印鑑押して、法務局に持ち込むだけ。

しかも、申請に必要な添付書類(取締役会の議事録や、定款など)や、下図のような説明書(それぞれのケースに合わせた、申請書類の綴じ方、契印や押印する箇所、購入しなければならない収入印紙の額などが記載されたもの)も出力されます。

本店所在地の変更登記-002

議事録や定款の雛型を探したり、実際の申請手順を調べたりにも意外に時間がかかるため、これは地味に助かりました。

語弊を恐れず言えば、登記のために士業(例えば司法書士)に数万円を支払う時代は完全に終わりましたね。

あるいは、「変更登記を自分でやった!まぁ、法務局と自宅を何回も往復したけどね」的なブログも見かけますが、少しのお金で効率化できる方法があるなら、それを利用するべきだと私は思います。

え?後学のために自分でやるべきだって?
「ひとりでできるもん」はあくまで書類を作成してくれるだけです。申請自体は自分でやりますし、その書類を雛型にすれば次回からは自分でできるもん、ですよ。

2-3.変更登記申請

「ひとりでできるもん」で作成した申請書類を、合わせて出力された説明書などに従い、法務局で提出します。

なお、変更登記には下表の登録免許税(収入印紙)が必要です。
(収入印紙は法務局でも購入できます)

移転の種類 登録免許税
本店移転登記(同管轄) (A)(B)(C) 30,000円
本店移転登記(管轄外) (D) 60,000円
役員の住所変更登記 10,000円

申請が受理されると下図のような書類を渡されます。

各行政機関への届出に添付しなければならない登記事項証明書は、「登記完了予定日」以降に取得することができます。本店所在地の変更登記-003

2-4.登記事項証明書の取得

「登記完了予定日」を待って、登記事項証明書を取得します。

法務局に行って取得することもできますが、登記事項証明書の取得はオンライン請求が便利です

オンラインで請求する場合も「登記完了予定日」を以降に行ってください。

オンラインで請求した翌日には郵便で配達されるだけでなく、取得にかかる手数料まで安くなるので、「登記事項証明書はオンラインで申請!手数料まで安くなる全手順!」も参考にしてください。

補足

取得する登記事項証明書は1通で構いません(各行政機関への届出に添付する登記事項証明書はコピーでOK)。
また、登記事項証明書の種類は「履歴事項全部証明書」にしましょう(他に現在事項全部証明書、閉鎖事項証明書があります)。

3.税務署への届出

税務署には「異動事項に関する届出」及び「給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出」を行います。

参考異動事項に関する届出

参考給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出

3-1.概要

届出書類 異動届出書」及び
給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書
印刷異動届出書 PDF版
印刷給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書 PDF版
添付書類 なし
届出先 移転前後の税務署に1通ずつ
※管轄税務署が変わらない場合は1ヵ所のみ
※管轄税務署は国税庁の公式サイト 国税局の所在地及び
管轄区域
を参照
届出方法 窓口、郵送、e-Tax
※e-taxの場合はオンラインで完結するため、
後述の届出書作成の必要はありませんが電子署名が必要です
電子署名にピンとこない場合、窓口か郵送にしましょう)。

3-2.異動届出書などの作成

上表から2つの書類を印刷し、必要箇所に記入、押印します。

異動届出書

本店所在地の変更登記-004

※右上の「本店又は主たる事務所の所在地」と「納税地」は、移転後のものを記入。

※中段の「異動事項等」は、本店所在地変更と記入しますが、代表者の住所変更も合わせて申請する場合には、併記します。

※中段の「納税地を変更した場合」は、「有」にチェックを入れる。

※押印を忘れない(1ヵ所)。

給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書

本店所在地の変更登記-005

※「開設・異動前」と「異動後」は、異動(変更)しないものも記入しておいた方が無難。

※押印を忘れない(1ヵ所)。

3-3.異動届出書の届出

上表の届出先に届出ます。

届出方法は、窓口、郵送、e-taxですが、私は郵送しました(行くの面倒、e-taxより書いた方が早い)。

郵送の場合、カバーレター(送付状)を同封する必要はないけど、宛名の脇に「異動届出書 在中」などと記載しておくと税務署内で迷子にならないかも。

※届出(郵送)先は、国税庁の公式サイト 国税局の所在地及び管轄区域を参照。

4.年金事務所への届出

年金事務所(旧称:社会保険事務所)には「法人の設立・設置・変更等に伴う届出(異動届)」を行います。

現在の年金事務所の管轄内での移転の場合:

参考適用事業所の名称・所在地を変更するとき(管轄内)の手続き

管轄外への移転の場合:

参考適用事業所の名称・所在地を変更するとき(管轄外の場合)の手続き

※年金事務所の管轄は日本年金機構の公式サイト内「全国の相談・手続き窓口」ページにて確認できます。

4-1.概要

届出書類 管轄内:
健康保険・厚生年金保険適用事業所名称/所在地変更(訂正)届
印刷PDF版
記入例PDF版
管轄外:
健康保険・厚生年金保険適用事業所名称/所在地変更(訂正)届
印刷PDF版
記入例PDF版
添付書類 共通:登記事項証明書のコピー
※90日以内に発行されたもの
届出先 管轄内:事務センター、または、管轄年金事務所
管轄外:移転前の管轄年金事務所
届出方法 共通:窓口、郵送、または、
e-Gov(イーガブ:総務省が運営する電子申請用のサイト)
※e-Govの場合はオンラインで完結するため、
後述の変更届作成の必要はありませんが電子署名が必要です
(添付書類は画像データの送信、または、郵送にて提出)。

4-2.健康保険・厚生年金保険適用事業所名称/所在地変更(訂正)届の作成

上表から該当する書類(管轄内、管轄外のいずれか)を印刷し、記入例を参考に、必要箇所に記入、押印(1ヵ所)します。

4-3.健康保険・厚生年金保険適用事業所名称/所在地変更(訂正)届の届出

上表の届出先に届出ます。

届出方法は、窓口、郵送、e-Govですが、私は(管轄内での移転ですので)事務センターに郵送しました。

宛名の脇に「厚生年金保険適用事業所所在地変更届 在中」などと記載しておきましょう。

※届出(郵送)先は、下記を参照。
事務センター宛:日本年金機構の公式サイト内「全国の事務センター一覧」ページ
管轄年金事務所宛:日本年金機構の公式サイト内「全国の相談・手続き窓口」ページ

※添付書類を忘れない。

5.都道府県税事務所への届出

県税事務所には「法人の名称変更等の報告」を行います。

参考法人の名称変更等の報告書(埼玉県税条例施行規則別記様式第28号の2)

本項は「埼玉県内から埼玉県内に移転した場合」です。他都道府県での届出も大体同じ流れだと思いますが、詳細な流れや書式は「東京都 都税事務所 本店 移転」などで検索してください。

「他都道府県から埼玉県に移転した(埼玉県内で新設した)場合」は、「法人の設立等報告」を行います。

参考法人の設立等報告書(埼玉県税条例施行規則別記様式第28号)

5-1.概要

届出書類 法人の名称変更等の報告書
印刷PDF版EXCEL版
記入例PDF版
添付書類 登記事項証明書のコピー、または、
議事録(本店移転の旨)のコピー
届出先 移転前後の管轄事務所に1通ずつ
※管轄事務所が変わらない場合は1ヵ所のみ
※埼玉県内での移転だが管轄事務所が変わる場合、
移転前後どちらか1ヵ所のみで事足りる場合があるため要事前確認。
※埼玉県内の管轄は、
埼玉県の公式サイト 「税の相談窓口」ページを参照。
※埼玉県以外の管轄は、例えば「千葉県 県税事務所 管轄」のように
都道府県縛りで検索。
届出方法 窓口(?)

5-2.法人の名称変更等の報告書の作成

上表から書類を印刷し、記入例を参考に、必要箇所に記入、押印(1ヵ所)します。

5-3.法人の名称変更等の報告書の届出

上表の届出先に届出ます。

届出方法が明示されていなかったため郵送してみた(今現在何ら連絡がないため受理されたかと)。

これも宛名の脇に「法人の名称変更等の報告書 在中」など届出る書類の名称を記載しておきましょう。

※埼玉県内の届出(郵送)先は、埼玉県の公式サイト 「税の相談窓口」ページを参照。

※添付書類を忘れない。

6.市区町村への届出

さいたま市には「法人の設立・設置・変更等に伴う届出(異動届)」を行います。

参考さいたま市の公式サイト内 「法人市民税の概要」ページ
※法人の設立・設置・変更等に伴う届出(異動届)の説明はページ下方にあります。

本項は「埼玉市内からさいたま市内に移転した場合」です。他市区町村での届出も大体同じ流れだと思いますが、詳細な流れや書式は「港区 本店 移転」などで検索してください。

「他市区町村からさいたま市に移転した(さいたま市で新設した)場合」も書式は同じですが、書き方や添付書類などが異なりますので上記参考ページを参照。

6-1.概要

届出書類 法人の設立(設置)変更等申告書
印刷PDF版
添付書類 登記事項証明書のコピー
届出先 窓口:「さいたま市役所 市民税課 法人・諸税係」または
「各区役所の課税課」
郵送:〒330-9588 さいたま市浦和区常盤6丁目4番4号
さいたま市 財政局 税務部 市民税課 法人・諸税係
届出方法 窓口、郵送、eLTAX
※eLTAXの場合はオンラインで完結するため、
後述の申告書作成の必要はありませんが電子署名が必要です
(添付書類は画像データの送信、または、郵送にて提出)。

6-2.法人の設立(設置)変更等申告書の作成

上表から書類を印刷し、必要箇所に記入、押印します。

本店所在地の変更登記-006

※左上の「本店所在地」は、移転後のものを記入。

※「変更事項」の、旧本店の「存続」か「廃止」かは、移転前の住所を完全に引き払う場合には「廃止」を丸で囲む。

※押印を忘れない(1ヵ所)。

6-3.法人の設立(設置)変更等申告書の届出

上表の届出先に届出ます。

届出方法は、窓口、郵送、eLTAXですが、私は郵送しました(どうせなら全て郵送で済ませたかった)。

宛名の脇に「法人設立(設置)変更等申告書 在中」などと記載しておきましょう。

※添付書類を忘れない。

7.労働基準監督署への届出

※労働保険(労災保険)に加入していない場合は届け出不要です。

労働基準監督署には「労働保険名称・所在地等変更届」を行います。

参考労働保険名称、所在地変更

7-1.概要

届出書類 労働保険名称・所在地等変更届
イメージPDF版
複写式の書類であるため、上記PDFは使用できません。
労働基準監督署で記入します。
添付書類 なし
届出先 移転後の管轄労働基準監督署
届出方法 窓口、郵送、e-Gov
※e-Govの場合はオンラインで完結するため、
後述の変更届作成の必要はありませんが電子署名が必要です。

7-2.労働保険名称・所在地等変更届の作成

上表記載の通り、労働基準監督署で作成してください。

7-3.労働保険名称・所在地等変更届の届出

上表の届出先に届出ます。

書類を作成し、そのまま窓口で提出しましょう。

※届出先は、「労働基準監督署管轄一覧(埼玉)」や「労働基準監督署管轄一覧(東京)」など、( )内に都道府県名を入れて検索すれば厚生労働省の公式サイトがヒットします。

※印鑑を持参する。

8.ハローワークへの届出

※労働保険(雇用保険)に加入していない場合は届け出不要です。

ハローワークには「雇用保険事業主事業所各種変更届」を行います。

参考雇用保険の事業所の各種変更届出

※労働基準監督署への届出を先に行ってください(労働基準監督署への届出の控えを添付する必要がある)

8-1.概要

届出書類 雇用保険事業主事業所各種変更届
印刷PDF版
※「書式のみ印刷(後で手書き)」か、「入力してから印刷」かを
選択してダウンロードできます。
添付書類 ・労働基準監督署に届出た「労働保険名称・所在地等変更届」の控え
登記事項証明書のコピー
届出先 移転後の管轄ハローワーク
届出方法 窓口、e-Gov
※e-Govの場合はオンラインで完結するため、
後述の変更届作成の必要はありませんが電子署名が必要です
(添付書類は画像データの送信、または、郵送にて提出)。

8-2.雇用保険事業主事業所各種変更届の作成

上表の書類を印刷し、必要箇所に記入、押印(2ヵ所)します。

※押印は、「事業所印」と「事業主印」の2ヵ所ですが、事業所印がない場合や、事業主名または事業所名が含まれている役職印を使用する場合は、事業所印は不要です。

8-3.雇用保険事業主事業所各種変更届の届出

上表の届出先に届出ます。

※届出先は、厚生労働省の公式サイト内「全国ハローワークの所在案内」ページを参照。

※添付書類を忘れない。

9.その他の届出

以上で本店移転に関する手続きは完了です。

この他の細かい届出や調整は適宜行っていくとしても、郵便局の「転居・転送サービス」だけは申し込んでおきましょう。

個人分しかできないと思われがちですが、法人分もまったく同じように転送してくれますので(それぞれ申し込む必要あり)。

参考窓口での手続き案内:転居・転送サービス

参考オンラインでの手続き案内:e転居

10.パパセンス的まとめ

弊社に限って言えば、法務局での移転登記申請以外は郵送で完遂できました(労働者を雇用していないので労働基準監督署とハローワークは不要)。

なお、移転登記申請もオンラインで完結させる方法はありますが、専用ソフトをインストールする必要があるため今回は見送りました。

専用ソフトは無料だけど、インストールとか操作方法に手間取ってむしろ時間を取られたりするから。

参考登記事項証明書はオンラインで申請!手数料まで安くなる全手順!

利益を生まない作業をどれだけ効率化できるか?どこまで外注するか?が重要。

本文中では否定したが、もし利益が上がりまくっているなら、あるいは、どうせお金を使うなら仲間内にと思うなら、士業に丸投げしてしまう(利益を生まない作業を全て捨てる)のもアリ。

でも、作業の中身を知ってしまった今、本店移転回りだけに数万円は気持ち的に支払えないかな。

余談だけど、神奈川県川崎市は、「税務署」「県税事務所」「市町村役場」のいずれかに届出れば、他に回付してくれるらしい(あくまで回付であり、書類は各届出先のものを作成する必要あり)。

年金事務所、労働基準監督署、ハローワークには別途届出る必要があるけど、こういう行政は素晴らしい。

参考川崎市の公式サイト内「法人異動届出書」のページ

郵送先の窓口(住所)もばっちり明示されているし、これだけで「神奈川って進んでるなー」と感じさせられてしまう。
※たまたま川崎市のサイトに行き着いただけなので、他自治体でも回付は進んでいるのかもしれない。

私の第二の故郷、埼玉も追いつけ追い越せっ!

10 COMMENTS

ミヅ

濃い記事をありがとうございます。
斉藤さんは節税のために法人化されていると記載がありますが、税金だけでなく社会保険まで含めた観点で、法人の方が節税になるとお考えですか?

私も個人ではじめて売上が経ってきたため法人化したのですが、最近は法人化したことが本当に節税になっているのかなと思いはじめました。税金関係も詳しいそうだと思い、全く別の質問ですが、させていただきました。もし可能でしたら、お考えをきかせていただけると幸いです。

返信する
齋藤@88sense

ミヅさん、コメントありがとうございます。
記事を「濃い」と表現していただけたことが何より嬉しいです!

さて、ご質問に回答させていただきたいところですが、税金関係に詳しいわけではありません(汗)
ですので、一般的な当たり障りのない回答になってしまうことご容赦ください。

まず、社会保険料の額だけに焦点を当てれば、ミヅさんの仰る通りお得とは言えないと思います(保障内容の費用対効果まで考慮すればどちらに軍配が上がるかは環境次第でしょうか)。

ただ、法人化したのは、給与、税金、社保以外にも魅力を感じたためです。
例えば、当ブログでも記事にしている「自宅を社宅化できる」、他にも月並みですが「出張手当をもらえる」「会社の経費で生命保険に加入できる」「日々の消耗品などが経費で買える」などです。

特に生命保険を経費にできるという点は(私はそのレベルにありませんが)かなり節税が効くらしいです。
(私の個人保険をおまかせしているFPがすごく詳しいので必要があれば紹介しますね)

もちろん、事業を拡大しようと思えば、法人である必要があったという切実な理由もありますが(取引の前提が法人であることなんてサービスも多いですよね……)。

以上、当を得た回答をさせていただけず恐縮ですが、ここに列記した恩恵を受けるだけでも社保分くらいは十分にペイできると思います^^

それにしても、ミヅさん、個人事業主から法人成りするなんて、今が一番楽しいときでしょうか。
お互い頑張りましょう!!

返信する
ミヅ

ご丁寧に回答いただきまして、ありがとうございます!

参考になりました。私の認識と概ね同じでしたので、安心しました!
たしかに、社会保険は高いですが、法人ならではの、利点もありますよね。

私が法人化したのはおよそ、約2年前です。今はその時より売上が下がってしまい、今が踏ん張り時かなと思っております。お互い頑張りましょう!

今後も濃い記事の更新楽しみにしております。定期的にチェックさせていただきます。
この度はご回答いただきありがとうございました。

返信する
ミヅ

いつもお世話になっておりますミヅです。度々すみません。
記事の中で定款に記載する本店所在地のところで「最小行政区画までの記載」をおすすめされていいますがこの場合、各公的機関(税務署や年金事務所)の書類は問題なく届くのでしょうか?
こういった公的機関は、定款の住所ではなく各機関へ提出した「異動届出書」の住所に郵送してくるという認識でよいのでしょか。

またその場合、定款には「最小行政区画までの記載」、各機関の異動届出書には「正式な住所」を記載することになると思うのですが、これは問題になることはないでしょうか。
また一般的な勧誘(保険や税理士事務所)などは定款の住所に郵送物を送っていると思っていたのですが、定款に「最小行政区画までの記載」の場合はこれらの郵便物は届かなくなるのでしょうか。

お手数をお掛けして申し訳ありませんが、わかるようでしたら、よろしくお願い致します。

返信する
齋藤@88sense

ミヅさん、こんにちは。
私の理解力不足であればご指摘いただきたいところですが、「登記(簿)」と「定款」を混同されているように思います。
「登記」や「変更登記」は具体的な所在地までを申請します。つまり、法務局に保管される登記簿には具体的な住所が記載されています。
「定款」はあくまで定款(会社の公式プロフィールをまとめたもの)であり、登記のシーンであれば、添付書類のひとつに過ぎません。

なお、各公的機関からの郵送物の宛先は、それぞれに提出された書類に基づいているのではないでしょうか。よほどのこと、例えば差押さえ手続きなどが発生しない限り、登記簿は確認しないと思います……おそらくですが。

返信する
ミヅ

ご回答ありがとうございます!
確かに、定款と登記簿がごっちゃになっておりましたm(_ _)m
お手数おかけしましたが、理解できました!
ありがとうございます。

返信する
齋藤慎也

こーやさん、重要な情報を共有していただきありがとうございます。情報に基づき記事を修正させていただきました。
何よりも、こーやさんに「登記事項証明書」再取得の手間を取らせてしまったことお詫び申し上げます。

返信する
おじゃる

初めまして!素晴らしい内容に感謝です!下手な税理士に聞くよりわかりやすかったです!そこでひとつお聞きしたいのですが。
小さな会社を続けていますが今回管轄外に転居することになり、それに伴う手続きについて調べていました。私も「ひとりでできるもん」を見つけ打ち込んだ所です。
実際は決算日の前に引っ越しなのですが、そこで手続すると申告提出先が引っ越し先の管轄になるから移転日をずらしてほしい、と税理士に言われまして・・・
引っ越しに伴い仕事内容が変わるため中休みを取ったような状況になると推測はされますが、しかしそれでは2か月も動きがつかないし、また簡単に移動できる距離でもありません。
手続きは郵送で終わりそうですが、すべてのスケジューリングが難しいです。
税理士側としては決算申告を他管轄の税務署に申告するのは手続き上煩雑な事なのでしょうか?お願いしている立場としては言いにくいですが・・・
何かご存じなら教えていただけるとありがたいです。

返信する
齋藤慎也

おじゃるさん、コメントありがとうございます。お役に立てたのであれば幸甚です。
さて、ご質問の税理士さんが「申告提出先が引っ越し先の管轄になるから移転日をずらしてほしい」と言った真意はわかりかねるところです。おじゃるさんのお話から察するに移転先は遠方のようですので、単純に深刻に行くのが面倒なだけのようにも思われますが…。
移転後に税理士を替える予定であればなおさらに、自分(税理士)の業務は近場のまま終わらせたいと思うでしょうし、業務の煩雑さではなく、他のことに理由があるようにも思います。
ズバッと解決できず恐縮ですが、お金を支払って依頼している税理士ですから単刀直入に質問してみてはいかがでしょうか^^

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