水道が漏水した結果、検針結果が11万円(113,966円)となりました。
でも、(事前に)ごにょごにょしたので、1万8千円(18,652円)に減額していただけました。
ごにょごにょに違法性はありませんし、誰がやっても同じ結果になりますが、豆知識として共有します。
それでは、今日のミッション。
漏水しても焦らない!適切な相手に連絡し遅滞なく処理せよ!そして、減額してもらえることも忘れるな!
このページの目次
1.あれ?物置の下から水が湧いてる?!
我が家の庭には物置があります。「イナバの物置」的なアレです。
夏のある日、その物置の下から水が湧き出ていることに気が付きました。
……あぁ、これが、漏水ってやつか。
思い返せば数日前から、キッチンの水道、浴室のシャワーなどの水圧が低かった。
「やっぱりイナバ、100人乗っても大丈夫!」だけど、その下に埋設されてる水道管は大丈夫じゃなかった。
数日間、水が垂れ流しだった……
水道料金いくらかかっちゃうのーーー?
2.応急処置は必要?
以下、連絡手順を解説していきますが、漏水の状況によっては
「手順なんて読んでいられない!」という場合もあると思います。
その場合、次のようなことを行ってください。
- 蛇口はもちろん、止水栓(バルブ)も閉める
※止水栓は下の写真参照。 - マンションなど共同住宅や賃貸物件の場合は管理会社に連絡
- 工事(修繕)業者を呼ぶ
※水道局に連絡すれば指定業者を紹介してもらうこともできます。
※水道局の電話番号は「使用水量等のお知らせ(2ヵ月に1回やって来る検針員がポストに入れていくペラペラの紙)」にも記載されています。
【止水栓の閉め方】
―メーターボックスを開ける。
―止水栓を閉める。
止水栓は「時計回り」に回すことで閉まりますが、劣化によって破損することもあるため無理矢理閉めないでください。
※マンションなど共同住宅で止水栓の場所がわからない場合にも管理会社に連絡を。
3.誰の管理区分であるかを判断する
水道の水は、道路の下に埋設されている配水管から、各使用場所に向かう給水管に枝分かれし、蛇口から流れ出ますが、それぞれ管理者が決まっています。
そして、管理区分によって、誰が工事(修繕)業者を手配し、誰が修繕費用を支払うかが変わってきます。
誰の管理区分かを判断しておくことで、手順が明確になります。
- 配水管から使用場所の水道メーターまで:
水道局の管理(一次側) - 水道メーターから先:
使用者の管理(二次側)
賃貸物件の場合はさらに区分が分かれ、一般的には次の区分です。
- 水道メーターから蛇口まで:
賃貸人(貸している人)の管理 - 蛇口から先:
賃借人(借りている人)・使用者の管理
※電話番号はさいたま市管轄のものです。
4.水道局などへの連絡と工事業者の手配
管理区分を判断したら、適切な相手に連絡します。
4-1.賃貸物件であり、管理区分が賃貸人(貸している人)の場合
管理会社または賃貸人に連絡。
連絡後は管理会社または賃貸人にお任せで。
4-2.管理区分が水道局の場合
水道局に連絡。
連絡後は水道局にお任せで。
※水道局の連絡窓口(電話番号)は、「使用水量等のお知らせ(2ヵ月に1回やって来る検針員がポストに入れていくペラペラの紙)」にも記載されています。
4-3.管理区分が使用者(あなた)の場合
水道局に連絡。
※水道局の連絡窓口(電話番号)は、「使用水量等のお知らせ(2ヵ月に1回やって来る検針員がポストに入れていくペラペラの紙)」にも記載されています。
- どこから漏水しているか?
- 工事業者の手配は済んでいるか?
- (窓口担当者によっては水道料金の減額についても説明してくれます)
どこから漏水しているか?を質問される理由
理由は、2つあります。
ひとつは、水道局としても一次側か?二次側か?を判断したから。
ひとつは、水道料金の減額対象になる漏水かどうかを判断したから。
詳しくは後述しますが、トイレや給湯器の故障など容易に漏水を発見できる(発見できたであろう)場合などは、水道料金の減額対象になりません。
工事業者の手配は済んでいるか?を質問される理由
管理区分があなたということは、工事業者の手配から支払いまで自分でやならなければなりません。
工事業者の手配、つまり、選定をしなければならないということです。
……いやぁ、できないでしょ。
……対応が悪いとか、ぼったくられたとか、そんな話もよく聞くし。
という背景から、各水道局には工事業者を紹介してくれる制度があります。そのため、水道局から「工事業者の手配は済んでいますか?」と質問されるのです。
紹介してもらえる工事業者ってどんな人?
水道局が定めた要件などを満たした工事業者が「修繕工事対応指定給水装置工事事業者」として認定されます(応募制)。
そして、水道使用者が水道局に対して紹介を求めた際に、優先的に紹介されるものです。
例えば、さいたま市であれば、次のような認定要件が定められてます。
- お客さまからの修繕工事依頼に対して、応募内容どおり迅速丁寧かつ誠実に修繕工事の対応をしなければなりません。
- お客さまからの修繕工事依頼に対して、対応できる行政区を明確にしなければなりません。
- お客さまからの修繕に係る相談、見積り、受付、修繕工事の施工、苦情に係る相談に誠実に対応し、また、休業日、営業時間、対応時間を明確にしなければなりません。
- 緊急の連絡先を明確に示さなければなりません。
- さいたま市水道局に対して、指示のあるときはお客さまとの修繕工事契約、内容を説明しなければなりません。
- さいたま市水道局に対して、お客さまとの修繕工事契約の内容を確実、かつ誠実に履行することを誓約しなければなりません。
- 過去3年以内に特定商取引法に関する法律及び消費生活条例等において行政指導または行政処分を受けた場合は応募することができません。
- 「さいたま市水道局違反行為に係る事務処理要綱第3条」による報告を受けて、2年を経過していない場合は応募できません。
- 水道法、さいたま市水道局の関係法令による「取消し」を受けたことがある場合は応募できません。
- 登録をいったん抹消してから6か月を経過していない場合は応募できません。
- 過去3年以内に、さいたま市水道局指定給水装置工事事業者研修会の修了証又は公益社団法人日本水道協会埼玉県支部主催による指定給水装置工事事業者研修会の受講証明書を交付されていない場合は応募できません。
一方で、次のような注意喚起もされていますので、水道局からの紹介だからと楽観しないようにしましょう。
(さいたま市PRキャラクター つなが竜「ヌゥ」の修繕を依頼するときの6ヵ条を聞け!)
※さいたま市の「さいたま市水道局指定給水装置工事事業者」はこちらのページにありますので、自分で比較することもできます。
5.水道料金の減額申請
いよいよ、肝の解説です。
この手順は工事(修繕)が完了してから行うものですが、減額対象になるか含めて先に読んでおくことをお奨めします。
5-1.減額申請の方法
まずは、大変わかりやすくまとめられているため、何度も引用させていただいている「さいたま市水道局漏水対応ハンドブック」をご覧ください。
※電話番号はさいたま市管轄のものです。
ポイントは、次の通りです。
- 「水道局」または「水道局に連絡した際に説明された電話番号」に連絡する。
私(さいたま市)の場合、一般財団法人埼玉水道サービス公社の電話番号を案内されました。
※あくまで水道局からの指示ありきです、自己判断で電話しないこと。 - 「修繕工事を行った日にち」「修繕工事を行った場所」「修繕工事を行った業者の名前」を伝える。
- その他の注意事項は上図参照。
5-2.減額の計算方法
まず理解しておかなければならないのは、漏水によって増加した使用量分をまったく支払わなくて済むわけではありません。
増加した使用量分の一部が減額される(水道局が負担してくれる)というものです。
※基準は「料(額)」ではなく「量」です。水道料金は改定されることもあるが、「量」は普遍的なものなのであるため、基準にしているのでしょう。
それでは、私が受けた説明を共有します。
【負担割合は】
使用者(あなた) | 水道局 |
---|---|
増加量の1/3 | 増加量の2/3 |
【増加量とは】
「今回の請求量-基準量」で計算します。
【基準量とは】
「次の内、最も少ないもの × 2」で計算します。
なぜなら、水道検針は2ヵ月に1回だからです。次の平均量などを計算する際には2ヵ月分の量に1/2を乗じて1ヵ月分としますが、上記増加量の計算をする際には2を乗じて2ヵ月分に戻す必要があります。
- 漏水が発生していないと判断される直前3ヵ月の平均量
- 漏水が発生していないと判断される直前1ヵ月の量
- 前年同月の量
【負担の上限はあるの?】
負担割合が増加量の1/3と言っても、上限が設けられていなければ、負担額が50万円や100万円になってしまう可能性もあります。
そのため、「請求量は、基準量の1.5倍を上限とする」という有り難いルールが設けられています。
【まぁ、ざっくり言うと】
上記説明は口頭(電話口)で受けたため、多少の誤解を含んでいる可能性がありますが、次のように考えておけば問題ないと思います。
「漏水した月を含む請求額(量)は、最大でもいつもの額(量)の1.5倍」
※各自治体によって異なる可能性あり。
間違った情報を提供するわけにはいかないので、一応、我が家のケースで検証してみます。
※水道料金に改定はないため最初から「料」で計算します。
- 今回の請求額(減額前):113,966円
- 漏水が発生していないと判断される直前3ヵ月の平均額:7,263円
- 漏水が発生していないと判断される直前1ヵ月の額:7,004円
- 前年同月の額:6,421円
基準料は、最少(最安)である6,421円×2=12,842円。
増加料は、113,966円-12,842円=101,124円。
この時点で、上限ルールの「請求料は、基準料の1.5倍を上限とする」が適用されることが確定しました。
よって、無事に減額されれば、基準量12,842円 × 1.5=19,263円くらいの請求になりそうです。
そして、実際に請求された額(減額後の額)は18.652円でした。
微妙に安い……けど、オッケーとします。
水道料金の計算には累進制が採用されているため、総額からの検証では多少の誤差が生じて然りだからです(と自分に言い聞かせる)。
水道料金は、使用水量に応じた従量料金で構成されていて、使用水量に応じて段階的に単価が高くなる。
5-3.支払い(清算)のタイミング
次の2パターンがあるようですので、不安な人は減額申請の連絡をする際に確認しておきましょう。
- 減額された請求書などが送られてきて、減額後の額を支払う。
- 減額されていない請求書などが送られてきて、一旦、減額前の額を支払う(過払い分は、次回請求分で相殺されるか還付されるか)。
※おそらく、減額申請の電話をしたタイミングと、検針(請求書発行)のタイミングの兼ね合いによるため、一旦でも支払いたくないパパは、最速で処理しましょう。
6.パパセンス的まとめ
繰り返しですが、漏水してしまえば、少なからずの額を支払わなければなりません。
(漏水分をまったく支払わなくて済むわけではない)
漏水している期間(時間)が長ければ長いほど、お金を浪費することになってしまいます。
冒頭でお話した通り、私も「数日前からキッチンの水道、浴室のシャワーなどの水圧が低い」と感じていながらも、漏水を疑わなかったがために、数日間これを放置する結果となってしまいました。
減額してもらったぜ!と儲けたようなテンションで話してきましたが、現実は、6,000円以上も浪費をしているわけです。
水道局のお金も浪費し、水という貴重な資源も浪費して。
6,000円あれば、子どもたちが愛してやまないマクドナルドに2回は連れて行ってあげられたのに。
浪費はパパの天敵。
最後に、漏水のチェック方法を解説しますので、天敵から身を守ってください。
漏水のチェック方法
下の写真は水道メーターです。
矢印の部分は「パイロット」という、水道メーターを水が通過していると、クルクルと回転するものです(写真の状態は止まっています)。
そうです、家の中の蛇口をすべて閉めた状態でパイロットが回転しているとすれば、どこかで漏水が発生している可能性があるということです。
水圧などに異変を感じた時はもちろん、月に1回くらいの頻度で定期確認してみてはいかがでしょうか。
以上、パパのセンスが高まれば幸甚です。