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FXとは?スワップポイント(金利差調整分)でお金が増える

スワップポイント(金利差調整)

FXでお金を増やす方法は大きく2つありましたね。

  • 為替差益で増やす方法
    為替レート(為替相場)の変動を利用して(狙って)、差益を獲得していくイメージ。
    数分で1万円を獲得できるようなケースはこの方法です。
  • スワップポイントで増やす方法
    保有しているだけで、金利を獲得していくイメージ(外貨預金と似ている)。
    毎日300円ずつを獲得できるようなケースはこの方法です。

このページでは、ふたつ目の「スワップポイントで増やす方法」を解説します。
……もしかすると、為替差益よりも、まずはスワップポイントに興味を持つパパも少なくないかもしれません。

「為替差益でお金を増やす方法」などの過去記事はこちらです。

これまでに学んだこと

  1. まずは「外国為替取引」を理解しよう
  2. 「為替レート(為替相場)」は誰が決めてるの?
  3. 為替差益でお金が増え、為替差損でお金が減る
今日のミッション

「スワップポイント」でお金を増やす方法(お金が増える仕組み)を理解して、ちりも積もれば山となることを知れ!

それでは早速、いきましょう。

1.スワップポイントとは?

スワップポイントとは、「金利差調整金利差調整分)」を指します。

一方で、スワップポイント(Swap Point)を直訳すると、「Swap = 交換する」「Point = 得点、(株価などの)ポイント」です。

両方を合わせると、何となく「通貨を交換したときの金利差によるポイント」のようなニュアンスに受け取れますね。

ほぼその通りですが、順番に解説していきましょう。

2.そもそも、なぜ金利差があるのか?

2-1.政策金利

各国には「政策金利」というものがあります。

これは、各国の「中央銀行」が、同国内の「市中銀行(一般の預金者を顧客とする一般的な銀行)」に融資する際の金利です。

参考「中央銀行」とは、その国(地域)で通貨として利用される紙幣などを発行したり、同国内(同地域内)の市中銀行に資金を融資したりする「銀行の銀行」という位置付けです。日本の中央銀行は「日本銀行」ですね。

つまり、この「政策金利」が「通貨の金利」であり、「政策金利の差」が「通貨の金利差」になっているのです。

2-2.各国の政策金利

では、主要な国の政策金利(通貨の金利)を見てみましょう。
※2017年9月26日現在(政策金利は一定期間ごとに見直されます)

政策金利(%) 中央銀行
日本 0.10 日本銀行
アメリカ 1.25 連邦準備制度理事会
EU 0.00 欧州中央銀行
イギリス 0.25 イングランド中央銀行
スイス -0.75 スイス中央銀行
カナダ 1.00 カナダ中央銀行
オーストラリア 1.50 オーストラリア準備銀行
ニュージーランド 1.75 ニュージーランド準備銀行
中国 4.35 中国人民銀行
インド 6.00 インド準備銀行
スウェーデン -0.50 スウェーデン中央銀行
トルコ 8.00 トルコ中央銀行
メキシコ 7.00 メキシコ中央銀行
エジプト 18.75 エジプト中央銀行
南アフリカ 6.75 南アフリカ中央銀行

日本がいかに低金利であるかが一目瞭然ですね。
※日本銀行当座預金の内、政策金利残高の金利は「-0.10%」ですが、ここでは大部分を占める基礎残高の金利「0.10%」を表記しています。

それに対して、金利が5%を上回る国(通貨)もあります。

どうやら、『私たちが保有する低金利の「円」と、高金利の「通貨」を交換したときの金利差』に、お金が増える仕組みの秘密がありそうですね。

3.金利差でお金が増える仕組み

ここでは「南アフリカ(通貨:ランド)」を例に解説します。
なお、前提条件は下表の通りとしましょう。

政策金利(%) 為替レート
南アフリカ
(通貨:ランド)
6.75 ランド/円=8.35
(1ランド8.35円)
日本
(通貨:円)
0.10

3-1.普通に交換した場合(レバレッジ1倍)

例えば、あなたが100,000通貨(ランド)を保有したい場合、必要な資金(円)は835,000円です。
(1ランド8.35円×100,000通貨=835,000円)

つまり、「835,000円」と「100,000ランド」を交換した状態ですね。

では、それぞれどのくらいの金利が付くのでしょうか。

日本円のままの金利
835,000円×金利(年利)0.10%=835円

南アフリカランドに交換した金利
100,000ランド×金利(年利)6.75%=6,750ランド
6,750ランドを円換算すると約56,362円

……1年間で55,527円の金利差です。

なお、ランドに交換した場合、1日当たりの金利は約154円です(56,362円÷365日)。たった6日運用するだけで、日本円のままの年利835円を受け取ることができてしまいます。

参考きちんと理解してもらうために順番に計算しましたが、受け取ることができる金利差は「835,000円×金利差6.65%(6.75-0.10)=55,527円」で計算することができます。

3-2.レバレッジ効果を活用して交換した場合(レバレッジ4倍)

上記例を読んで、「いきなり835,000円も投資できない」と思った人もいると思います。

……私も同感です。

ただ、FXには「証拠金取引」「レバレッジ」という要素があります。

参考ここでは「証拠金」や「レバレッジ」についての詳しい解説はしませんが、少ない資金で大きな金額の取引ができるシステムを指します。

  • 資金100,000円をレバレッジ5倍で運用すれば、500,000円分の取引ができます。
  • 資金100,000円をレバレッジ10倍で運用すれば、1,000,000円分の取引ができます。

つまり、レバレッジ4倍での取引なら、必要な資金(円)は208,750円で済みます。
(1ランド8.35円×100,000通貨÷4=208,750円)

資金は208,750円(4分の1)で済むのに、「資金835,000円を投資したときと同じ結果(金利)」を受け取ることができるということです。

注意このページでは、まずは「スワップポイントでお金が増える仕組み」を理解してもらうことに主眼を置いています。再三ですが、「証拠金」「為替レートの変動」「手数料」などのリスクは考慮していないため、この通りの結果(金額)にはなりません。

4.スワップポイントはFX業者ごとに異なる

ここまでは「各国(通貨)の金利差」や「金利差でお金が増える仕組み」を解説してきました。
これらを踏まえたうえで、「スワップポイント」に話を戻します。

「スワップポイント」とは、純粋に「各国(通貨)の金利差」を指す場合もあります。

ただ、一般的には、各FX業者が設定している「FX業者からあなたに支払われる金利額」を指す場合が多いです。

あなたは、FX業者を窓口として外国為替市場に参加しますから、利益が発生すればFX業者から受け取り、損失が発生すればFX業者に支払います。
ゆえに、何をするにもFX業者の手数料が控除されることは必然です。

スワップポイントについても同様です。
上記例(南アフリカランドを100,000通貨保有している)での1日当たりの金利は153円でしたが、FX業者からあなたに支払われる額が153円であるとは限りません。
FX業者Aは160円、Bは150円、Cは140円、Dは110円、Eは60円……と、それぞれ異なる額が設定されているということです。
※いずれも例であり、実際のものとは異なります。

但し、「スワップポイントが低い=悪いFX業者」とはなりません。
FX業者にもそれぞれ方向性があり、手数料を多く取りたい業者、手数料を安くしてとにかく投資してほしい(預けてほしい)業者、スワップポイントには注力していない業者など、様々なのです。

「スワップポイントは安いが、○○は優れている」などの特徴がある場合もあるため、FX業者も使い分けが必要ということです。

いかがでしょうか。
「スワップポイント」でお金を増やす方法(お金が増える仕組み)と、その魅力を感じていただけたのではないでしょうか。

以上、今日は「スワップポイント(金利差調整分)」について学びました。

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